アトピディアの研究開発

創業以来、竹酢液にこだわったスキンケアの研究開発を行って参りましたが、竹を高温で燃焼させてつくる竹酢液には独特の燻製のような香りがあり、この特有の香りが原因でご使用を断念される方が少なくありませんでした。

そんな中、一人でも多くの方に竹のパワーを実感していただきたいという思いから、2004年に竹酢液のもつ特有の香りを軽減する方法についての研究を始めました。

ところが研究を開始して11年の歳月が経過した2015年、「特有の香り成分=有効成分」であることが判明し、効能を損なわず香りだけを完全に除去することは困難であるという結論に至りました。

それでもなお、竹の中には必ず有効成分が存在するという想いを捨てきれず、竹を燃やすことなく有効成分を抽出する方法を求めて、新たな研究を開始しました。

そして研究を開始しておよそ15年が経過した2019年、ついに燻製のような香りのない竹エキスを抽出する製造方法を発見しました。

皮膚の一番外側にある角層には、外部からの刺激の侵入を防ぐバリアの役割があります。バリア機能が低下しているガサガサ肌の角層では、外的刺激を受けた際に増えるタンパク質(IL-33)が常に過剰な状態であることがわかっています。

人の皮膚(角化)細胞を用いて、刺激を受けた際に増加するタンパク質(IL-33)の変化を測定したところ、APD竹エキスを添加した細胞では、IL-33の増加が約1/4に抑えられるという結果が得られました。

  • 1
  • 硬い竹を細かく粉砕しての抽出実験
  • 皮膚の角化細胞に細かく粉砕しただけの竹(何も手を加えていない)から抽出したエキスを添加し、さらに試薬で刺激を与えてその反応を調べました。
  • 竹から抽出したエキスを細胞に添加しても、刺激から角層を守る結果は認められませんでした。
  • IL-33とは、異物の侵入など刺激を受けた際に増加する肌の角層(細胞)から分泌されるタンパク質です。
  • 2
  • 粉砕した竹をふるいにかけてから低温で焙煎
  • あらかじめ2mm~4mmにふるった竹を低温で焙煎しました。焙煎した竹から抽出したエキスを、同じように皮膚の角化細胞にに添加して刺激を与えた際の反応を調べました。
  • すると焙煎する温度により、抽出したエキスの成分に違いがあることがわかりました。
  • 焙煎しない竹から抽出したエキスを細胞に添加しても、刺激から角層を守る十分な結果は認められませんでした。
  • さらに、90~100℃で焙煎した竹から抽出したエキスを細胞に添加すると、焙煎しない竹から抽出したエキスよりも角層を守る作用が低いことが判明しました。
  • 竹を構成する物質の中には100℃付近で熱分解を起こし始めるものがあるため、90℃を超えない温度を維持する必要があることがわかりました。
  • この実験結果より、竹の成分を抽出するためには焙煎が不可欠で、その温度は60~70℃が適していることが明らかになりました。
  • 3
  • 焙煎した竹を天日で乾燥する。
  • 焙煎後に天日乾燥した竹から抽出したエキスと、天日乾燥しない竹から抽出したエキスを、これまでど同様に皮膚の角化細胞にに添加して刺激を与えた際の反応を調べました。
  • 天日乾燥を行った竹から抽出したエキスは、天日乾燥をしなかった竹から抽出したエキスよりも角層を守る効果が高い結果を示しました。
  • この実験結果より、竹の成分を十分に抽出するためには天日乾燥することが好ましいことが明らかになりました。
  • 5
  • すべての工程を終えた竹を一定の温度に保った溶媒で抽出する。
  • 最後に、[粉砕]→[焙煎]→[天日乾燥]を行った竹からエキスを抽出する際の温度について実験を行いました。
  • 恒温機の温度を30℃に設定した中で抽出したエキスと、40℃に設定した中で抽出したエキスを、これまでど同様に皮膚の角化細胞にに添加して刺激を与えた際の反応を調べました。
  • すると30℃で抽出したエキスを細胞に添加した場合は、十分な結果が得られたものの、40℃で抽出したエキスを細胞に添加しても、刺激から角層を守る結果は得られませんでした。
  • この実験結果より、竹の成分を十分に抽出するためには30℃で抽出することが好ましいことが明らかになりました。
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