ゴム(ビニール)手袋の選び方手肌を保護するために使用したゴム(ビニール)手袋が悪化の要因になっているケースがあります。 次のいづれかに該当するケースが多くみられます。
最も多いのはラテックス(天然ゴム)アレルギーです。ゴム手袋でなくてもゴムが部分的に使われている軍手なども同様に注意が必要です。 ラテックスアレルギーの原因物質は天然ゴム由来の水溶性タンパクのため、内部が蒸れやすいゴム手袋の下に綿手袋を重ねても完全に予防することはできませんのでご注意ください。 現在、ラテックス(天然ゴム)製のゴム手袋をお使いの方は、別の素材の手袋に切り替えていただくくことをおすすめいたします。 ラテックス(天然ゴム)以外のゴム手袋をお使いの方へ お使いになっている手袋が天然ゴム製ではないにも関わらず、何をやっても手肌悩みが続いていませんか? ラテックス以外の手袋の場合でも、素材に関係なく添加剤として使われている「加硫促進剤」「可塑剤」「熱安定剤」が原因で起こる手湿疹が増えています。 ラテックス製の手袋から塩化ビニールやニトリルの手袋に切り替える方が多いのですが、手袋をかえたのに症状が改善しない症例が近年報告されているそうです。 そのため、原因が手袋ではないと思われている方が同じ手袋を使い続けることが多いのですが、これが大きな落とし穴になっています。 塩化ビニールは可塑剤などの添加化学物質が接触性皮膚炎の原因になることが判明しており、とくに手術などで手袋が不可欠な医療従事者の間では広く知られています。 塩化ビニールのほかに、ラテックスアレルギーの方が切り替える手袋にニトリルなどの合成ゴムがあります。 こちらは 可塑剤ではなく「加硫促進剤」という添加剤が多様されており、これまでは良くないとされてきたのですが、ここ最近皮膚炎の一因となる加硫促進剤未使用の新素材でできたゴム手袋が数社から発売されるようになっております。 では、気を付けて頂きたいことを、まとめてみましょう。 ラテックス(天然ゴム)製のゴム手袋の使用は避ける。ゴム(ビニール)手袋を日常的に使用するかたは、手袋の素材を必ず確認してください。素材がラテックス(天然ゴム)の場合は別の素材にすぐに切り替えましょう。ラテックス(天然ゴム)にアレルギーが無い方でも、お控えいただくことをおすすめします。 綿の手袋を重ねても、意味がありません。ラテックスアレルギーの原因物質は天然ゴム由来の水溶性タンパクのため、内部が蒸れやすいゴム手袋の下に綿手袋を重ねても完全に予防することはできません。 必ず別の素材に切りかえる必要があります。 軍手も注意が必要です。作業用の手袋や軍手は、ビニールやゴムの手袋ではないので関係ないと思われがちですが、滑り止めの突起などゴム(ラテックス)が部分的に使用されているものが珍しくありません。 合成ゴムであるニトリル性の手袋添加剤が少なくアレルギーの原因物質が少ない素材です。ただし、手に密着する薄い使い捨てタイプはゴムの伸縮性を向上させるために「可塑剤」を多く使って製造されています。密着することで手袋内部が蒸れやすくなます。ニトリル製なら、繰り返し使えるタイプをおすすめします。 塩化ビニール製のゴム手袋塩化ビニールはアレルギーを引き起こす心配は少ない素材とされていますが、ニトリルと比較すると使用されている添加剤が多くまれに肌に合わない方もいらっしゃいます。 加硫促進剤未使用の手袋について「ベルテキマックス」や 「ネオプレンゴム」という加硫促進剤未使用の手袋が数社より発売されていますのでお試しいただくことをおすすめします。ただし、市販されている加硫促進剤フリーの手袋には、「製造工程では加硫促進剤を使用しているが完成品からは未検出」と「製造工程で一切の加硫促進剤を使用していない」というものが含まれています。微量の加硫促進剤が残っている可能性もありますので注意が必要です。詳しくは各メーカーにお問い合わせください。 手袋を切り替えたら1ヶ月は様子をみましょう。ラテックス(天然ゴム)アレルギーは 即時性アレルギーのため、該当する場合はラテックスとの接触がなくなると比較的早い段階で変化が現れます。 一方、接触性皮膚炎の場合は遅延性のため、影響が表面化するまでに24時間〜48時間かかるとされていて、原因物質がつかわれている手袋を使用してすぐに痒くなることや、中止してすぐ改善してくるということが少なく、ある程度時間がかかえります。 そのため、手袋を切り替えても改善しているとは思えないと、元の手袋へ戻してしまったり手袋が原因ではなかったと結論づけてしまう方が多いようです。 手袋を買い替えて頂いたら、少なくとも1ヶ月は様子をみていただくことをおすすめいたします。 |